圧入公差(はめあい)について
圧入後結合したワークに対しては何らかの荷重がかかることになります。この時はめ合いがしっかりしていないと滑りが発生し、発熱や傷、劣化の原因となります。
はめ合いを適正にするには
- 荷重の大きさ
- 荷重のかかり方
- はめあい部品の温度差
- 材質
- 仕上面程度
- 肉厚
- 結合方法
などを勘案する必要があり、例えば2.の荷重のかかり方は2つに分かれます。
2-1回転荷重 | 荷重の向きが変化する |
2-2静止荷重 | 荷重の向きが一定である |
ベアリングなどは通常内面は回転、外面は静止荷重という具合に考えます。
静止荷重の場合は「すきまばめ」もしくは「中間ばめ」で対応し公差をg6,h6js5(j5)H7,JS7程度とし、回転荷重の場合は「しまりばめ」で対応し公差をk5,n5,n6 N7,P7というようにします。
静止荷重の場合は「すきまばめ」もしくは「中間ばめ」で対応し公差をg6,h6js5(j5)H7,JS7程度とし、回転荷重の場合は「しまりばめ」で対応し公差をk5,n5,n6 N7,P7というようにします。
しめしろは変わる
はめあいについて通常計測できる寸法(一般的なしめしろ)は、連結時のスキマが関係して実際に有効となるしめしろは変化します。
おおよそ面粗さによって区別され
おおよそ面粗さによって区別され
研削の場合 | d/d+2×一般的なしめしろ |
旋削の場合 | d/d+3×一般的なしめしろ |
と減少します。
d:呼び軸径
最大しめしろはどの程度が良いのか?
あまり大きなしめしろにしてしまうと製品寿命を短くすることになります。
ベアリングなどはベアリングメーカーに推奨値出ていますが、軸の1000分の1以上であったり、はめあい面に発生する最大応力がある一定の数値を決めて○○Mpa以下となるようにします。
ベアリングなどはベアリングメーカーに推奨値出ていますが、軸の1000分の1以上であったり、はめあい面に発生する最大応力がある一定の数値を決めて○○Mpa以下となるようにします。
必要圧入力を計算する
圧入「力」の計算なので原則は力=圧力×面積です。
これを圧入力に当てはめてみると「圧入力=μ×P×A」となり、一つずつ見ていくとμは摩擦係数で面粗さによって変わってくるので0.12~0.3(一般的には0.2でいいでしょう)で計算します。
Aは面積ですが圧入の場合奥行きも関係するので圧入径と深さで考えます。
Pは面圧を計算することになります。
よって「圧入力=μ×P×π(パイ)×D(d)×深さ」ですがこの計算式では余りに要因を固定しているので実際これだけでは足らないケースが多く、安全率α(1.0~3.0)を掛けます。
圧入力=μ×P×π(パイ)×D(d)×深さ×α
ここでPの面圧が問題です。面圧の計算式は本を調べてみると接触条件、使用条件、負荷条件によって様々な計算があります。
ヘルツの面圧、単純面圧、軸受面圧、静加圧、動加重面圧、滑り面圧、モーメント受け面圧、平面面圧…
実際圧入を携わるものとして正確な数字を求めようとすると余りに変動する数字が多く考えるものだけでも
これを圧入力に当てはめてみると「圧入力=μ×P×A」となり、一つずつ見ていくとμは摩擦係数で面粗さによって変わってくるので0.12~0.3(一般的には0.2でいいでしょう)で計算します。
Aは面積ですが圧入の場合奥行きも関係するので圧入径と深さで考えます。
Pは面圧を計算することになります。
よって「圧入力=μ×P×π(パイ)×D(d)×深さ」ですがこの計算式では余りに要因を固定しているので実際これだけでは足らないケースが多く、安全率α(1.0~3.0)を掛けます。
圧入力=μ×P×π(パイ)×D(d)×深さ×α
ここでPの面圧が問題です。面圧の計算式は本を調べてみると接触条件、使用条件、負荷条件によって様々な計算があります。
ヘルツの面圧、単純面圧、軸受面圧、静加圧、動加重面圧、滑り面圧、モーメント受け面圧、平面面圧…
実際圧入を携わるものとして正確な数字を求めようとすると余りに変動する数字が多く考えるものだけでも
- 材料(材質)
- 給脂の有無
- 接面粗度
- 温度
- 残留応力
- 弾性係数
- たわみ
などがあります。
ある程度あたりをもたせる意味では下記の簡易式を利用しています。
内軸が実軸の場合
E(弾性係数)/2×しめしろ(有効しめしろに置き換えます)/接面径×{1-(d/D)^2}
内軸が中空軸の場合
寸法を割合計算するので外形寸法をD1、圧入接面寸法D、中空軸寸法D2とすると
E(弾性係数)/2×しめしろ(有効しめしろに置き換えます)/接面径×〔{1-(D2/D)^2}{1-(D/D1)^2}〕/{1-(D2/D1)^2}
です。
E(弾性係数)/2×しめしろ(有効しめしろに置き換えます)/接面径×〔{1-(D2/D)^2}{1-(D/D1)^2}〕/{1-(D2/D1)^2}
です。
抜け荷重について
抜け荷重は同じ力の計算なので圧入時と計算式は同じになります。
抜去力=μ×P×π(パイ)×D(d)×深さ×α
一見同じ計算なので圧入加重=抜け荷重と思われますが 同じではありません。
抜け荷重不良でレビューしてますが更に様々な要因が増すので変数αを増やすことが一般的です。
抜去力=μ×P×π(パイ)×D(d)×深さ×α
一見同じ計算なので圧入加重=抜け荷重と思われますが 同じではありません。
抜け荷重不良でレビューしてますが更に様々な要因が増すので変数αを増やすことが一般的です。
サーボプレスへ移行する
最近多い相談内容なのでまとめておきます。
サーボプレスはサーボという名のとおりモーターを動力とします。
サーボプレスへの移行のメリットとして考えられる点としては
サーボプレスはサーボという名のとおりモーターを動力とします。
サーボプレスへの移行のメリットとして考えられる点としては
- 電動化(油の置換え)
- 荷重と寸法といった数値化と時系列化による品質強化
が挙げられます。時系列化はトップページのグラフのように表すことができ、これにより圧入動作中の変化を見ることができます。
その反面には
その反面には
- プログラム作成の必要
- 1ユニットとしてのコストと故障時にモータとロードセルといった個別に切り離しができないこと
といった問題がついてきます。
また、電動化についてはイメージからいうとロボ化ですので、現状シリンダで対応している場合
検討する際に確認が必要な項目は変わるので注意下さい。
簡単に列記すると(詳細検討は必ず必要なので注意下さい。分からない場合はご相談受付します)
- 推力
- 全体サイクル
- 必要動作速度(加速含め)
- 必要動作量(ストローク)
- 停止時間
- 設置スペース
これらにより選定されていきます。
1はシリンダでも適用されますが、2と3と5は特に重要です。
最後に、実際サーボプレスのメーカーは数多く有り、実際特性もそれぞれあります。